介護職でお年寄りの身体拘束は本当にいけないのか?私は、お年寄りを身体拘束したことがあります。身体拘束の真偽。

こんにちは。

まほろです。

夜勤専従の介護福祉士です。

介護士として働いていて、お年寄り身体拘束について

幾度も考えさせられました。

正直、私は身体拘束したことがあります。

ただし、主任とか、上の人に事情を説明して許可をもらって

身体拘束しました。

そうしないと、他のお年寄りに迷惑が掛かってしまうからです。

この記事を読まれている貴方も、きっと身体拘束について考えていらっしゃるのだと思いますが、

本当に身体拘束って絶対にしてはいけないと思われますか?

 

1999年 3月 厚生省令において身体拘束禁止を規定(老人福祉・保健施設)

指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年三月三十一日厚生省令第三十九号)

・指定介護老人福祉施設は、指定介護福祉施設サービスの提供に当たっては、

当該入所者又は他の入 所者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、

身体的拘束その他入所者の行 動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。)を行ってはならない。

・指定介護老人福祉施設は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、

その際の入所 者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。

 

<身体拘束の定義> (厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」2001)

① 徘徊しないように、車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。

② 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。

③ 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。

④ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。

⑤ 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指の機能を

制限するミトン型の手袋等をつける。

⑥ 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないようにY字型抑制帯や腰ベルト、

車いすテー ブルをつける。

⑦ 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する。

⑧ 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。

⑨ 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。

⑩ 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。

⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。

* 厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」引用

 

人間の尊厳

介護の世界でよく使われる言葉で「人間の尊厳」とあります。

そして、この人間の尊厳」尊重しようということで、

身体拘束が禁止されたのです。

「人間の尊厳」とは、一定の感情・理性・人格を有する人、一個人が社会的な存在であり、

社会的に尊ばれる存在であり、誰からも侵されることのないものであります。

そして、社会福祉法・介護福祉法では、「人間の尊厳」という言葉はなく

簡単に説明したら、以下のようになります。

 

社会福祉士及び介護福祉士は、その担当する者が個人の尊厳を保持し、

自立した日常生活を 営むことができるよう、常にその者の立場に立って、

誠実にその業務を行なわなければな らない

*「社会福祉士及び介護福祉法(昭 62・5・24 →改正平 26 法律 69)」第 44 条の 2 引用

 

ここでは、「個人の尊厳の保持」「自立」に努める ことを義務づけています。

それで、また、「個人の尊厳」「自立」意味です。

おそらく、介護職のほとんどが、このことを把握して業務についている人は

いないでしょう。

 

個人は、国家や社会その他の集団に対して、それを構成して いる人であり、個性を有した個体的な存在

そのものである。従って、「個人の尊厳」とは、個人は尊いものであり、荘重なものである。

自立の意味は、他人の援助や支配を受けず、自分の力で判断して、身を立てること。

*高田短期大学 介護・福祉研究 第3号 武 川 眞 固 引用

また、社会福祉法レベルで、「人間の尊厳」という幅広い領域で、考えられていることがありました。

 

社会福祉(法)レベルでは、「人間の尊厳」と いう幅広い領域で、

自己決定権・自立・自律という領域で問題となる。

自律とは、「自分の行為を主体的に規制するこ と」(新村出編 2008 広辞苑[第六版]1426)

である。

すなわち、自己を制御できる状態を意味する。

*高田短期大学 介護・福祉研究 第3号 武 川 眞 固 引用

 

まあ、大きく考えて、「人間の尊厳」というよりも

「個人の尊厳」自立・自律を助長するために

私たち介護職があるということです。

小難しい説明をしましたが簡単に言えば、

お年寄りお一人お一人の個性を生かして、他人の援助や支配を受けず、

自分の力で判断して身を立てて、自分自身を制御できるようにするために

身体拘束はダメ!!ということです。

確かに、お年寄りをこうなるように助けるのはいいけど、

それを妨げるのはダメ!!ということですよね。

理解はできます。

でも、????なのです。

????の理由は・・・・。

 

????の理由

????の理由ですが、

スバリ、この「個人の尊厳」は、当てはまらない認知症のお年寄りがたくさんいるということです。

認知症で、子供の名前もわからない、自分の家もわからない、

ましてや人としてできなくてはいけないこと、食事・着替え・入浴・排泄ができないお年寄りに

お一人お一人の個性を生かしてなんてことやっても、無理に近いのです。

社会福祉法も、在宅介護(家で介護する)を主に考えられています。

頭の固い、自分の親でさえ介護したことがない政治家が法律を作るのです。

いや〜、また、毒を吐くかもしれませんが、

在宅で介護できない、したくないお年寄りが、わんさか、施設が開くのを待っているのです。

人員が足らないからとオープンできなかったフロアをやっとオープンしたら、

あっという間に、お年寄りで埋まってしまうのですから。

在宅介護なんて、もう夢の話になってきています。

介護されるお年寄りの年代の子供達は、自分たちの生活があり、

在宅なんかで、親を見られないのが現状です。

それで、在宅介護を主流にしよう、ボケるのを予防しようなんて言ったって

かなうわけがありません。

正直に言います。

介護する側が、在宅介護より施設介護を望んでいるのですから。

在宅介護主流の法律を作ったって、役に立たない!!

実際現場へ来ていただいて状況を見てもらったらわかるでしょう。

徘徊して、夜中に他の人の部屋に入って放尿、排便したり、叩き起こしたり、

「私の家や出ていけ〜」と言われたり・・・・。

他にも山ほどありますが、それらに対して身体拘束になるからと、

放置状態で夜勤をするのが当たり前です。

介護職員は、我慢しなさい!!と言わんばかりでしょう。

でも、私だけならいいんですが、他のお年寄りに迷惑をかけて、

起こされて喧嘩するという自体が度々続くと、

この徘徊しているお年寄りだけの問題ではなくなって来ます。

ゆっくり寝たいお年寄りのことも考えないといけません。

徘徊するのを「人間の尊厳」、または「個人の尊厳」などと言って放置していたら、

ゆっくり寝たいお年寄りが眠れなくてもいいのか!!になりますよね。

ゆっくり寝たいお年寄りも「人間の尊厳」、「個人の尊厳」があるわけです。

だから、私は身体拘束をする!!と上に言って、実行しました。

身体拘束と言っても、部屋の鍵を掛けたのです。

<身体拘束の定義>の⑪ 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する、でした。

隔離ではないですが、似たようなものですね。

おかげで、誰一人起こされず朝まで休めました。

そのお年寄りも、部屋をウロウロされていたので、疲れたのか

いつの間にかベッドで休んでいらっしゃいました。

それから、その人の場合だけは、鍵をかけることになりました。

「人間の尊厳」、「個人の尊厳」が通るのは、しっかりしたまだ、認知症になっていない、

お年寄りがこれから、認知症にならないようにと予防するための法律です。

だからと言って、むやみやたらに身体拘束をしていいとは言っていません。

やはり、何事も節度というものがあります。

 

最後に

いや〜また、いっぱい毒を吐いてしまいましたが、

私は決して、介護が嫌いなわけではありません。

介護が好きで、お年寄りが好きで何とかこの仕事をしようと思ってくれる人が

いたらいいな〜と思って、言いたいことを言ってます。

多分、今介護職として働いている人は、いろんな思いで働いているだろうから、

代弁して、疑問に思ったこと、嫌なことを根掘り葉掘り言って、

できたら、それを参考に良い職場で働いて欲しいと思っています。

この先、もっと介護職離れが多くなり、どうするんだろう、と心配しています。

国の発表では、この先介護職の人員が40万人と人員不足の職業で1位になっていました。

AIを入れるとか、外国人を雇用するとかまた、わけのわからないことを言ってますが、

介護職は、人と人の関わり合いなので、AIや言葉の通じない外国人に

果たして勤まるのかどうかです。

この10月から、介護の仕事の法律が、また変わるのですが、

それも、施設側の有利なようになっているようです。

→介護職の処遇改善費って何??

身体拘束のことについて、書きましたが、

介護上、無理な時は仕方がないと思います。

余談になりますが、病院では、身体拘束禁止ではないですからね。

ある元気な、と言っても歩けていたお年寄りが入院して帰って来たら、

歩けなくなって車椅子状態になりました。

結構、病院に入院したらこういうケースが多いです。

帰って来たら、前の状態に戻すのが本当に大変です。

なぜ、このようになるかって?

だって、病院は動くな、寝てなさい、の一点張りで、

大変な人は、ベッドに拘束されたりしています。

介護のように日常生活をするでは無くて、病気を治しに行くところですからね。

お年寄りは動かなかったら、若い人と違って、如実にそれが結果として出てしまいます。

だから、施設でもできる限り自分でしてもらうようにはしてます。

助けることはいくらでも出来ますが、そのお年寄りが出来なくなってしまいますから。

これだけ、老人介護のことが変わって来ているのですから、

法律もそれに合わせて変えて欲しいですね。

施設側のご機嫌取りの「尊厳」より

介護するものの、介護職の「人間の尊厳」、「個人の尊厳」を考えて欲しいですね。

まほろでした。



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